院長ブログ – ページ 92

9/6小郡グランドホテルでBone and Tooth seminar 顎骨壊死について再考するがあり、参加しました。最初に整形外科の立場から呉市の沖本クリニックの沖本先生の医療安全から考える骨粗鬆症薬の使い方と注意点についての講演がありました。骨粗鬆症になぜ医者は骨吸収抑制剤を使うか?ONJ対策に必要な医科歯科連携をどうするのか?について話されました。高齢者は腎機能障害に気をつける必要があり、ビスフォスフォネート製剤やデノスマブの使い方を教えていただきました。骨粗鬆症性骨折は椎体骨折、大腿骨近位部骨折は次の骨折が生じるのが9倍、18倍になります。北欧では大腿骨近位部骨折はhip attackと言いQOLを障害する疾患の上位に位置します。骨粗鬆症治療薬は骨吸収抑制剤と骨形成促進剤があります。顎骨壊死の原因になるのはビスフォスフォネート製剤と抗ランクル抗体のみです。椎体骨折の防止効果はビスフォスフォネート製剤は60パーセント、テリパラチドは80パーセントであり、ゾレドロネートは骨折抑制のみでなく、死亡率も抑制するそうです。加齢とともに骨皮質は多孔化するのでビスフォスフォネート製剤、デノスマブは皮質骨に作用します。20-30代の等代謝回転型の時期が最も骨ができにくいので疲労骨折が難事化しやすいことは勉強になりました。又先生のスタディで骨代謝回転は70パーセントが骨吸収抑制が主体ですので骨吸収抑制剤が主体になります。呉地区では先生のご尽力で骨吸収抑制薬関連顎骨壊死予防ネットワークがうまくいっていることを紹介されました。最後に抗ランクル抗体は可逆性であり、やめるとオーバーシュートが生じるので多発性骨折が生じるのでやめてはいけない、やめるときは早めににビスフォスフォネート製剤に変更する方がいいことを強調されました。
次いで松本歯科大学の田口教授の骨粗鬆症の顎骨壊死を考えるーポジションペーパー2016の問題点と新規予防法の効果ーを拝聴しました。顎骨壊死・顎骨骨髄炎の原因としてステロイド、放射線治療、感染、悪性腫瘍に伴うもの以外でビスフォスフォネート製剤関連があります。2006-2008ではほとんどなかったのが、2011-2013では飛躍的に増加しました。日本の推定発生率は40パーセントでした。医科歯科連携を早くから始めたカナダやドイツではほぼ0に近いそうです。特に抗ランクル抗体は治りにくいそうです。一方でA-TOP研究会でのデータでは顎骨壊死発生は二年でなかったそうです。骨形成促進剤の抗スクレロチン抗体でも顎骨壊死の原因になるそうです。顎骨壊死と言われているものがMRIで骨髄炎であったそうです。次いでポジションペーパーでビスフォスフォネート製剤投与4年以上であれば休薬がのぞましいといわれましたが4年という根拠がなく、抜歯前二ヶ月の休薬が望ましいという根拠もないそうです。3ヶ月休薬してから抜歯した場合逆に難事化しやすいので抜歯前休薬は不要であるという論文も紹介されました。リスクがある歯は抜歯して3ヶ月おきにメンテナンスすれば顎骨壊死の予防効果が高いそうです。
最後に口腔ケアの有効性について話されました。口腔スクリーニングで対象になればもっとも安全に顎骨壊死を予防できるそうです。

 

9/2朝から維新みらいふスタジアムで開催された山口市民体育大会に救護班で参加しました。
生涯スポーツの振興を目的とした催しです。
老若男女が集まっており玉入れやリレーなど、さながら山口市内の地区別対抗運動会と言っていいイベントでした。幸い大きな事故はなく終了しましたがスタジアムの外でもゲートボール大会があり皆さん元気にやっておられました。私も負けじと帰ってからKスタジオで汗を流して運動しました。



8/25は山口市夜間診療所での勤務でした。結構急患の患者さんが来られましたが、その中で釣り針が指に刺さった方が来られました。釣り針の抜き方には様々な方法がありますが以前は局所麻酔をして返しを皮膚から貫いてから先端部分をカットして抜く方法を行っていましたが今回はストリング・ヤンクテクニックを使いました。刺さった針の根元近くに糸をかけて針を動かないように固定してから一気に糸を引っ張り抜去する方法で局所麻酔無しで済みました。患者さんもネットで検索されていてこれがストリングヤンクテクニックですか!と感嘆しておられました。痛みがほとんどなく、喜ばれたので何よりです。。
8/23地域医療支援病院医療研修会が宇部であり参加しました。宇部興産中央病院神経内科の多田先生、脳神経外科の島袋先生、山口大学整形外科の西田先生の講演を拝聴しました。
運動失調では歩行時のふらつきが特徴で脊椎、関節、薬剤性でなくめまいありなら神経内科か内耳検査が必要です。めまいなく四肢筋力低下あれば脊椎疾患、無ければ小脳性、指鼻試験 かかと膝試験 線引き試験、前腕回内回外試験 、反復拮抗運動障害、協働収縮不能 (腕を組んだまま起き上がれない)、体幹失調は体幹平衡障害としてはつぎ足歩行 Mann testがあります。歩行は 歩幅 歩隔を見ることが鑑別点です。小脳性運動失調には一次性 として脊髄小脳変性症 、多系統萎縮症として二次性 アルコールなどがあります。
特発性正常圧水頭症は脳室の拡大があり、交通性では特発性と続発性 加齢により髄液の産生吸収のバランスが崩れて生じ、非交通性 では小児水頭症に代表されます。歩行障害、認知症、排尿障害が特徴で歩行は開脚 小刻み すり足で60-70代に多く、画像所見ではMRI冠状断 でDESH くも膜かくうのアンバランスが特徴です。診断はタップテスト 髄液30ml穿刺して症状改善あれば手術 適応があり、腰椎腹腔シャントが主流です。
脊髄病変のその特徴と落とし穴では神経障害とは静的圧迫、動的圧迫、血流障害、加齢で生じるものに分類されます。画像所見と診断予後が一致しない、頸髄と胸髄病変の鑑別点、頚椎JOA10点以下胸椎7点以下が手術適応、しびれ は自覚的、他覚的しびれがあり、しびれは初発症状の80パーセント、臀部下肢のしびれ(特にこうさく)は頚椎から腰椎どこでも生じじます。側索障害では階段下りができない、後索 障害ではRombergが特徴です。手のしびれ 、巧緻運動障害、上肢位置覚 としての指探し試験があります。画像はあくまで補助診断であることを強調されました。終了後に山口大学整形外科の西田先生と少しお話でき勉強になりました。

 
盆休みも終わりクリニックも再開しましたが、私は8/13山口県立総合医療センター歯科口腔外科で予定通り親知らずの抜歯をしました。 先生から言われていた通り下顎骨内に真横に埋没しているため、麻酔が効いて処置中は痛くありませんでしたが、抜歯には少々時間がかかりましたが、一時間で終了しました。 直後からロキソプロフェンナトリウムを内服しましたが、二時間後には又痛くなり内服しました。その後は内服を痛くなりそうになると、早めに内服して自分なりに結構うまく疼痛コントロールができたと思っていましたが、一度内服のタイミングが遅れてかなりの痛みがありました。 やはり患者さんの立場からすると、痛みはなるべく早めにとってあげた方がいいことを身をもって肌に感じました。しかしながら下顎の腫れは当分続きそうです。

 
8/10の診療を終えていよいよ8/11-8/15までクリニックは盆休みになります。私は盆休みの過ごし方として人間ドッグに一年おきに入るようにしています。今年は8/13親知らずの抜歯を山口県立総合医療センターで行います。実は先週左上の親知らずをすでに抜歯していなすが、このときはあまり痛まずにすみましたが、今回は親知らずが真横に下顎骨の中に埋没しているので骨を削るのでかなり痛むでしょう、とのことでした。15日まで休みですが休み明けにまだ腫れて痛い可能性もありますが、何とか頑張ります!
それでは皆さん、よいお盆をおすごしください。
午後から原田先生の認知症の治療とケア編の講義でした。四大認知症としてアルツハイマー型、血管性、レビー小体型、前頭側頭型認知症があり、アルツハイマー型認知症はアミロイド沈着の沈着が始まった時点からになりますがどの時期で発症するかはわからないとのことです。MCI(mild cognitive impairment)という認知機能の低下に関する訴えが本人家族から認められている状態でそこから10パーセントが認知症に進展します。MBI(mild behavioral impairment)はMCIの前段階で情緒面を測る項目が網羅されており、喜びを表し難くなった、理不尽に論争的になりがち、性的な制御が効きづらくなるなどの項目があります。MMSEやHDSRで何点というより生活に支障が出ている、どのくらい機能が低下してきたか?が重要とのことでした。中核症状に対する治療薬にはコリンエステラーゼ阻害剤(ドネペジル、ガランタミン、リバスグチミン)、NMDA(メマンチン)があり、その使い分けについて教えて頂きました。ただしこれらの薬剤は対症療法であり、根本治療薬はまだ発売のメドが立っていないとはのことです。効果判定は症状が改善がなければ進行が抑制されていると考えて継続すべきとのことでした。投薬中止の適応は中止しても症状増悪がない場合、ADLが低下した場合などです。BPSDの問題行動および精神症状では、認知機能障害によって生じる思考や行動の混乱であり、本人なりの理由があります。非薬物療法も効果がありますが抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬、抗てんかん薬などがあります。BPSDの対応では、無視する、なだめすかす、部屋に閉じこめる、力で制御するなどはNGでその場しのぎの対応をしない、根気よく、自尊心を傷つけないような対応が必要です。薬物療法で幻覚、妄想、昼夜逆転、暴力や興奮、不安や抑うつは改善が期待できますが、介護への抵抗、徘徊、火の不始末、不潔行為、性的問題行動は改善が難しいそうです。最後に認知症治療は介護者・医療者を中心とした医療から本人の意見が尊重され満足が得られる医療を双方のバランスを取りながら進めることをお話しされました。最後に前川先生が認知症の多職種連携と制度編の講義があり、動画を交えて講義されました。医師、ケアマネジャー、社会福祉士、介護福祉士などが連携して患者に適切な介護を提供することをお話しされました。山口県では8つの認知症疾患医療センターがありそれぞれの地域で医療連携を提供しているそうです
8/5 平成30年度かかりつけ医認知症対応力向上研修に参加しました。かかりつけ医の役割編として清水先生の講義でしたが認知症の人や家族を支えるためにかかりつけ医ができることを理解することがねらいです。かかりつけ医とはなんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師であります。認知症の早期発見、早期治療が重要であり、かかりつけ医に求められる認知症の診療は認知症の人に気づく、受け入れる、家族を気遣い支える、地域でみることを意識することが求められます。政府の認知症施作推進総合戦略、早期からの認知症高齢者支援対策、地域包括ケアシステムを介した介護サービス、主治医意見書の役割、認知症の意見書の書き方(認知機能、ADL,BPSD,処方内容とその影響、現在受けている支援、今後必要な支援、生活環境、家族の状況と介護負担、経過、徘徊の頻度、現在ある困難や危険性、身体合併症、評価に際しての留意事項)など勉強しました。長谷川式スケールの記載(HDS-R15/30)、ADL×BPSDによる認知症日常生活自立度についても教えて頂きました。BPSDは家族や周囲の人たちが対応に苦慮する精神症状や異常な言動のことで異常行動(徘徊、迷子、叫声、昼夜逆転、火の不始末、摂食行動)と精神症状(幻覚・せん妄、抑うつ、不眠、不安、焦燥、意欲・発動性の低下)であります。
次いで認知症の診断と治療編として兼行先生が講義されました。DMS-5に基づく新しい認知症の診断基準では1つ以上の認知領域(複雑性注意、実行機能、学習および記憶、言語、知覚-運動、社会的認知)が以前の機能レベルから低下している、認知機能の低下が日常生活に支障を与える、認知機能の低下はせん妄のときのみに現れるものではない、他の精神疾患(うつ病や統合失調症)が否定できるとなります。認知症には中核症状とBPSD(Behavioral and psychological symptoms of dementia:行動・心理症状)があります。
アルツハイマー型認知症が7割で健忘症状に失語、失空間障害が主体とのことでした。
レビー小態体型認知症は注意や覚醒レベルの明らかな変動を伴う認知機能の動揺、現実的で詳細な内容の幻覚が繰り返し現れる、パーキンソニズムがあります。前頭葉側頭葉変性症により生じる認知症は、行動障害型と言語障害型があり、運動ニューロン疾患型認知症や嗜銀顆粒性認知症なども紹介されました。血管性認知症は脳血管障害に伴う認知症でCT,MRIやSPECTなどで脳腫瘍、脳出血、慢性硬膜下血腫など除外診断をします。認知症の原因で治療できるもので高カルシウム血症なども注意すべきとのことでした。
アルツハイマー型認知症ではβアミロイドの脳内異常沈着が進行して発症するのでPETによる早期診断もできるようになってきているそうです。MRIでは側脳室下角の拡大と海馬の萎縮の左右差が特徴的です。
向精神薬には抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、気分安定化薬があり、特に抗不安薬は日中の投与を極力避けること、睡眠薬は夜間の転倒リスク、健忘リスクに注意が必要とのことでした。高齢者認知症の薬物治療は成人投与量の1/2の少量から開始し、なるべく薬剤をシンプル、一包化すること、介護者にも服薬を確認することも必要とのことです。睡眠薬には入眠困難、中途覚醒、早期覚醒にあった処方が必要で、睡眠段階に与える影響として徐波睡眠が減少すること、睡眠補助薬としてクエチアピンがありせん妄治療に有用であることなども教えて頂きました。不安に対して抗不安薬より社会性不安、全般の不安、パニック障害にはSSRIという抗うつ薬が使用されるそうです。
7/14-16で鹿児島に行っている間にリハビリ室の受付と受付のバックヤードの改修工事をやってもらいました。木目調に統一され収納スペースを確保してバックヤードで動き回るスタッフが効率よく仕事ができるように工事してもらいました。

 
7/15-16と鹿児島市で日本臨床整形外科学会があり、骨粗鬆症性脊椎骨折の治療と病診連携というシンポジウムで発表しました。クリニックとして早期診断、早期治療するための当院での取り組みや工夫、山口済生会総合病院との画像ネットワークを介した病診連携、テリパラチドでの治療などを報告しました。座長が三愛病院整形外科の林恭二先生で山口大学医学部の同級生でしたので心強かったです。桜島は残念ながら噴火して綺麗に見えなかったのですが火山灰がやはり多かったです。又観光としては、念願のせごどんのオープニングの映像に出てくる雄川(おがわ)の滝を観に行き虹も出ていて感動しました。