院長ブログ – ページ 79


8/24広島でエキスパートミーティングイン中国五県に参加しました。座長は沖本クリニックの沖本先生で、島根大学内科の山内准教授の骨折の危険性が高い骨粗鬆症とは?〜続発性骨粗鬆症も含めて〜について拝聴しました。重症骨粗鬆症とは骨密度値が-2.5SD以下で1つ以上の脆弱性骨折を有するものとされていますが最近では大腿骨近位部骨折の既往を有するものとすることもあるそうです。初回骨折から半年、一年以内に2回目の骨折を生じやすいので、できるだけ早期に骨粗鬆症治療を始めることが重要であるとのことでした。二型糖尿病は骨質低下、骨代謝回転の低下により椎体骨折の危険性が約2倍になり、骨密度が低くない場合があることも注意が必要です。スクレロスチンは骨質劣化の指標になるそうですが保険適用になっていません。高齢、罹病期間が長い、アルブミン低下などが加わると骨折リスクは増加するとのことでした。又慢性腎障害、慢性閉塞性肺疾患、甲状腺機能亢進症、胃切除後、前立腺ガン、乳癌の性ホルモン抑制療法も骨粗鬆症リスク、骨折リスクが高くなるのでので既往聴取が必要であることも教えていただきました。又サブクリニカルクッシング症候群(副腎腫瘍あり)でステロイドが慢性的に高いと骨粗鬆症、骨折リスクが高いとのことでした。又内分泌内科専門医に紹介する場合に重症骨粗鬆症であることを記載してほしいとのことでした。

次いで鳥取大学保健学科の萩野教授の骨粗鬆症治療における薬剤選択・治療戦略について拝聴しました。骨粗鬆症治療薬は骨吸収抑制と骨形成促進薬があり、椎体骨折の抑制効果がグレードAであるのはビスフォスフォネート、デノスマブ、SERM、テリパラチド、ロモソズマブ、エルデカルシトールです。ビスフォスフォネートの使い分けは第2世代のアレンドロネート、ゾレントロン酸、第三世代のリセドロネート、イバンドロン酸などがあります。骨との親和性が高いのと低い種類があるのでそちらも考慮する必要があるそうです。テリパラチド週一回と週二回の検討で週二回の方が骨密度上昇が高かったそうですので今後の登場に期待できそうです。ロモソズマブは皮質骨の吸収がないのでテリパラチド毎日製剤と異なるそうです。

椎体骨折は骨折数が多く、圧壊のグレードが高いほど骨折リスクが高いそうです。骨粗鬆症治療薬の使い分けは年齢、骨折ありなしで使い分ける方法を教えていただきました。骨粗鬆症治療の治療目標としてYAM値が70パーセント以上として3-5年以内に評価すること(休薬ードラッグホリデー検討)が推奨されています。骨密度増加が大きいほど骨折リスク低減が大きいので骨密度を増加させることは骨折抑制に有用とのことでした。デノスマブは中止後多発骨折リスクがあるのでビスフォスフォネート製剤を投与する必要があるとのことでした。テリパラチド、ロモソズマブも他の薬剤で治療しないと骨密度は減少するので治療継続が必要とのことでした。デノスマブ投与後にテリパラチド投与は好ましくないとのことでした。

最後にディスカッションがあり萩野教授が座長で倉敷中央病院の松下睦先生、沖本先生がお話しされました。松下先生が骨形成促進剤が果たした役割についてレクチャーされました。圧迫骨折が偽関節になる割合が13パーセントと言われており、危機的骨折連鎖症例(脊柱の崩壊ードロップボディ症候群)もあるのでテリパラチドの役割をお話しされました。テリパラチドは骨折を起点とした時に使用されていますがロモソズマブはまだ結果が出ていないので今後の課題であるとのことでした。沖本先生はロモソズマブは海綿骨にも皮質骨にも良さそうでデノスマブより骨密度上昇効果が高く、癌患者にも使用可能ですが新鮮骨折にはまだはっきりしないとのことです。テリパラチドは骨芽細胞の前駆細胞を増やすので骨形成促進効果が高い(ハイパーリモデリング)そうですが、ロモソズマブは骨代謝回転の調整があり骨折癒合促進としては使用しないそうです。心血管イベントには要注意とのことで腎透析患者さんには使わない方がよいとのことでした。又糖尿病患者さんで狭心症や心筋梗塞の既往がある方には投与しないとのことでした。

最近はまっているテレビドラマですが金曜日の凪のおいとま、日曜日のノーサイドゲーム  、あなたの番ですは毎週楽しみに観ています。それぞれ面白いのですが今回紹介したいのは各主題歌がいいのです!凪のおいとまはmiwaのリブート、ノーサイドゲーム  は米津玄師の馬と鹿、あなたの番ですはAimer(エメ)のStand aloneと手塚翔太の会いたいよです。それぞれドラマの中の重要な場面で流れるので嫌でも盛り上がります。興味のある方はぜひチェックしてみてください。私は毎日車の中で聴いています。

8/18Drs.Fitness Kスタジオの併設レストランアランクロアでプレートランチをいただきました。野菜たっぷりで肉も日替わりですが今日はハンバーグとトンカツでしたのでお腹いっぱいになりました。味もすごく美味しいのでお勧めです!

当院の盆休みが終わりましたが私は健康診断を受けました。西岐波セントヒル病院で2回目のPET検診を受けました。翌日は山口済生会病院で大腸ファイバーを受けました。幸いポリープはありませんでしたが下剤を溶かして約2リットル飲むのが一番つらかったです。検診先でダニの啓蒙ポスターがあり印象的でした。中々ユーモアのセンスがあるポスターに感心しました。


8/10盆明けにクリニックの納涼会を開催しました。原田部長の発案で山口ではなく、宇部のペイザンで行いましたがイタリアンを堪能ました。


8/7診療後新山口駅から新幹線と山陽本線を乗り継ぎ下関の生涯学習センターで立川志の八師匠の落語会に参加しました。毎年打ち上げだけ参加していましたが今回ようやく師匠の落語を堪能しました。人情物でしたがあまり暗くならないような展開に会場からは笑いが絶えませんでした。打ち上げにも参加して師匠ともお話しさせて頂きました。来年は六月になりそうとのことでしたので又参加します!
全英女子オープンで優勝した渋野日向子さんですが彼女の笑顔が素晴らしいと思いました。ゴルフとソフトボールの二刀流でゴルフは右打ちでソフトは左打ちと使い分けることで左右のバランスがよくなり、書道も10段という正に文武両道ですがなによりも笑顔が絶えないので観ている人たちを元気にしたり、幸せにしてくれると思います。私はゴルフはしませんがこれからの彼女の活躍には期待したいと思います。

とある酒屋さんに寄った際に店頭にゴジラのフライが飾ってありました。実は食品サンプルで作ってあるのでリアルなのですが発想がユニークなですので感動しました。

ネットで偶然見つけた任天堂採用サイトのポケモン自己分析をやってみました。任天堂採用サイトから自由にできます。質問に答えると自分のタイプのポケモンが出てきますが私はマルマインでした。なんとなく性格見透かされた!と思いました。みなさんもぜひ試してみてはいかがですか?ちなみに私はゲームボーイで初代ポケモンをプレイして全クリアしましたのでいまだにポケモンの名前はわかります。最近はついていけませんが…
 

山口県臨床整形外科医会教育研修会があり参加しました。最初に川崎医大整形外科の阿部教授の膝関節疾患に対する診断と臨床アプローチの講演を拝聴しました。膝痛の原因として怪我、オーバーユース、加齢に伴うものがあります。ファジアーノ岡山のチームドクターもされています。腸けい靭帯炎、大腿肉離れ、サッカーで肉離れが起こるメカニズムは股関節の可動域が狭いこと(特に内旋制限)やねじれの力が加わることなども関連するそうです。女子の前十字靭帯損傷は外反外旋(ニーイン、トウイン)で生じるそうです。前十字靭帯の診断は問診、MRI、ラックマンテストを総合して診断します。診断のためだけの関節鏡はされないとのことでした。手術はハムストリングか膝蓋腱を用いて行います。それぞれに一長一短があるとのことでした。又走るときに膝内側痛が生じる原因としてタナ、半月板損傷、鵞足炎があり、半月板損傷特に縫合術について詳しく教えていただきました。次いで杏林大学整形外科の市村教授の骨粗鬆症診療におけるup to date〜医療安全の立場から〜の講演を拝聴しました。周防大島の断水による水運びで骨粗鬆症性骨折が11名あったニュースを紹介され脆弱性骨折に気をつけること、腰痛で整形外科を受診する際に腹部大動脈瘤、癌の骨転移、化膿性脊椎炎などに注意する必要があるとのことで正に身につまされる思いがしました。又大腿骨近位部骨折後の反対側が7倍以上あること、X線で骨折がはっきりしない場合にはMRIなどの追加検査が必要です。エルデカルシトール投与で高カルシウム血症(症状で多飲多尿)の症例を紹介され他のビタミンD製剤より多いということ、又酸化マグネシウムも腎機能低下に伴う高マグネシウム血症の危険性が増すとのことで勉強になりました。糖尿病患者さんでビスフォスフォネート内服後朝食を30分待つ必要がありますが低血糖のリスクがあるのでビス剤の静注の方がいいとのことでした。又一年に一回のイバンドロンネート静注薬は急性期反応という発熱があるのでアセトアミノフェンを投与するとよいとのことでした。最近出た抗スクレロスチン抗体は心血管イベント、脳血管障害が一年以内に生じた方には投与しないことが望ましいとのことでした。