院長ブログ – ページ 60

11/27 8回九州山口沖縄OLS研究会がありzoomで参加しました。この会は骨粗鬆症マネージャーの参加も多く多種職が参加することが特徴です。いつものようにウェブでの配信になりますが各都市で一会場に集まることができない中の開催でした。椎体骨折の理学療法と再発予防への取り組みという佐賀の岸川整形外科の理学療法士の城戸先生の講演がありました。入院して初期に非荷重管理してギャッジアップして痛みに応じて離床、体幹の早期リハビリを行っていかれるそうです。次いで昭和医大整形外科の永井先生の骨粗鬆症患者における転倒骨折リスクという特別講演を拝聴しました。平均寿命と健康寿命の差が男性で10年、女性で13年であり要支援要介護の原因で整形外科疾患の占める割合が多く、大腿骨近位部骨折の7割以上が立った状態からの転倒で男性15パーセント女性19パーセントに生じておりまれではありません。意識消失では腰から接地する場合と膝から腰で接地して転倒します。片脚起立では青年では脚を挙げている方に重心がきますが、高齢者は支持脚に重心がくるという特徴があります。ダイナミックフラミンゴ療法(片脚起立訓練)が転倒予防に有用であることを示されました。運動している方は片脚起立時間が長く、転倒予防に有用とのことでした。閉経後破骨細胞が増加すると骨粗鬆症が進行しますし骨折して圧縮された脊椎が固まると硬い骨になりその上下にある椎体に影響が及んで隣接椎体骨折が生じますので骨折の連鎖を防ぐために骨粗鬆症治療の介入が重要とのことでした。転倒危険度予測の転倒スコアで過去1年の転倒(はいで5点)、歩行速度低下、杖使用、背中丸い、毎日薬5種類以上(はいで1点)を合わせて6点以上を陽性とします。6点以上は腰椎・大腿骨骨密度が有意に低く、下肢筋力、筋量が低く、骨質が低いという研究結果を報告されたそうです。転倒スコアとロコモも相関するとのことでした。又脊柱変形と転倒の関係は骨盤が後傾するほど猫背(背骨が後弯)で転倒リスクも増加するそうです。

11/26 長門病院整形外科の谷先生のエコーで診る乾癬性関節炎をウェブで拝聴しました。乾癬性関節炎は診断が難しいのですが進行すると身体障害が強いので早期発見、早期治療が重要だそうです。乾癬の15パーセントに合併する脊椎関節炎が体軸性と末梢性に分類されます。乾癬は皮膚科疾患ですが関節炎から発症することがあるので皮膚科とリウマチ専門医との連携が必要とのことでした。手指末梢のDIP関節が好発部位で腱や靭帯の付着部炎が主体で指趾炎であり腱の付着部炎です。症状は乾癬が最初でその後関節炎に移行し爪病変(爪のくぼみなど)もあり、皮膚科の先生ではPESTという痛みの問診も診断の参考になるそうです。X線写真は早期診断には有用ではなく、造影MRIはコストの問題があるので先生はエコーを利用しておられます。特に指肢炎のエコーでの病態は伸筋腱の付着部炎や腱の滑膜炎が主体であるとのことです。谷先生の乾癬性関節炎の治療目標は発症前の状態に戻ることであるとのことで、関節リウマチに造詣の深い谷先生のエコーを有効に使用されておられ勉強になりました。

11/26クリニック終了後にアイソルさんから自動つり銭機のスマレジが搬入されました。受付スタッフがしっかりレクチャーを受けましたので11/27からいよいよ導入開始です。


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当院にストレッチャーが搬入されました。リハビリ室や待合室で患者さんが気分が悪くなったりした際に処置室に皆で抱えていたのですがその場からすぐ動かせないことがありストレッチャーを導入しました。リハビリ室にひっそり置いていますが活躍しないことを願っています。

11/23の連休最後の日はエコーセミナーで10:00から19時まで勉強しました。若手の先生のエコーを使った発表と股関節エコーのエコーについて特に勉強しました。特に小児の股関節脱臼の診断(クリックサイン、開拝制限、アリスサイン、大腿皮膚溝左右差、X線)からエコーのコツ(前方法と後方法グラフ法)のわかりやすい講演が非常に勉強になりました。

山口県立総合医療センターだよりがきましたが表紙には整形外科の椎木先生の写真が載っていました。相変わらず忙しくお元気そうで安心しました。興味がある方は検索してみて下さい。

クリニック終了後に山口市糸米の地域外来検査センター(休日夜間診療所の前のプレハブのドライブスルー方式です)に初出勤しました。ベテラン看護師さんにレクチャーしてもらいN95マスク、キャップ、フェイスシールド、ガウン、手袋二重でコロナPCRに臨みました。(唾液検査)こらから検査が増えないことを願っています。

私の大好きキングダムの焼酎をある方からプレゼントして頂きました。私の大好きな王騎将軍とその弟子の謄がプリントされており空けるのが勿体ない感じです。しばらくは鑑賞用にキープしておきます。

日本骨粗鬆症学会オンライン学会が開催されていますが、11/15骨粗鬆症のメンターとして私が尊敬している呉市の沖本先生の講演を拝聴しました。呉市で内科、婦人科、歯科との病診連携に尽力された立役者で市のレセプトデータから椎体骨折や大腿骨近位部骨折の頻度、顎骨壊死の頻度を出され、呉市で現在取り組まれている治療中断した患者さんへの呼びかけなど紹介されました。特にデノスマブという半年に一回投与の注射薬は中断したままであるとオーバーシュートという多発骨折を生じるリスクが高いので1ヶ月以上遅らせない注意が必要とのことでした。デノスマブから年一回のゾレドロン酸静脈注射に切り替えた臨床研究では骨密度減少を防止し、多発骨折の予防ができたとのことでした。

日本腰痛学会をオンラインで拝聴しました。教育研修講演で日赤医療センターの久野木先生の講演を拝聴しました。久野木先生とは山口大学整形外科在籍中に脊椎学会でお世話になりましたので先生の業績の歴史である椎管孔狭窄や神経根性膝痛(第4腰神経根)、透析患者などの骨脆弱性椎体における後方固定スクリューの工夫(dynamization PLIF)など勉強させて頂きました。講演の中でマッケンジー法のことを取り上げられた時に私の発表論文を紹介して頂いたことに感激しました!日本骨粗鬆症学会もオンラインで拝聴中ですが日本腰痛学会の講演も目が離せません。