院長ブログ – ページ 37

3/22クリニックで医療安全対策講習を行いました。ヒヤリハットについてでした。熟練者こそ起こしやすい思い込みがあり医療事故につながらないよう容器を分けたり、ヒヤリハット報告の推奨、エラーのリスクを軽減するための工夫(手順・方法を単純化したり、統一する、情報を視覚化する、自分の能力を過信しない、チェックリストの利用、わからないことを質問する、想定外の事態の予測)もおしえていただきました。

明日から院内ヒヤリハットを実践していきます。

 

12/52プロジェクトってご存知でしょうか?私も先日知ったのですが一年52週のうち12週は生理が訪れるとのことで女性では当たり前かもしれませんが男性にはあまり意識していないことです。特に女性アスリートにとっては生理不順などの悩みは深刻でありこのような悩み、問題解決にむけたプロジェクトが東大アスリート外来などを中心に発信されており、私もオンラインで講義を拝聴しました。一般の方向けに発信されているので是非ご覧ください。

https://spo-tome.com/1252-top/

 

3/18診療後にSociety of Enzymatic Treatment for Disc Degenerationのウェブセミナーを拝聴しました。椎間板ヘルニアに対する椎間板内治療(特にヘルニコアというコンドリアーぜを椎間板内注入する治療法です)について4人の演者が治療成績を発表されました。最後の公演は信州大学整形外科の高橋淳教授のコンドリアーぜの治療成績と先生がライフワークとされている側弯症治療のナビゲーション治療について講演されました。コンドリアーぜ治療は投薬、ブロック治療で改善が得られない患者さんで手術の前に行う治療法で適応条件がありますが選択肢が増えたことは患者さんにとっては喜ばしいことと思います。当院でも比較的若い患者さんにはコンドリアーぜ治療を希望される場合に関連病院に紹介しています。

3/19長州スポーツ整形塾がありました。ちょうど私が開業した年から始まっていて10回目ということでウェブでの拝聴になりました。毎年テーマを決めて全国のスポーツ整形外科の著名な先生の講演があり、理学療法士も参加できるので当院からもウェブで参加してくれていました。今年のテーマは肩関節、股関節におけるスポーツ整形の現在で、産業医大の内田宗志教授のスポーツ選手の股関節痛に対する診断と鏡視下手術 up to date 2022、東京スポーツ&整形外科クリニックの菅谷啓之先生のスポーツ選手の肩痛ーどう対応するか?というご講演でお二人とも著名な先生です。変形性股関節症の原因として臼蓋形成不全だけでなく、近年大腿臼蓋インピンジメント症候群が注目されピンサータイプとカムタイプがあり日本でも股関節痛の2割ぐらい存在し、スポーツ選手に多いとされるそうです。FABERテストやlog rollテスト陽性やx線所見で大腿骨頸部のピストルグリップ変形が認められることも特徴でCT、MRIも特徴的所見があれば確定できるそうです。保存的治療ではプランクやbird and dogエクササイズなどが有効ですが効果がない場合には股関節鏡下に手術され関節唇や関節包を縫合することが手術のコツとのことでした。

菅谷先生も船橋整形外科で勤務後東京で開業された高名な先生で関連病院でアスリートの肩の関節鏡視下手術も以前よりされているとのことでした。肩関節のリハビリ、手術で重要なことは上腕骨頭を肩甲骨と求心位にすることで不安定肩に対する診察、考え方と理学療法士とタッグを組んで取り組むことを教えていただきました。

3/20春分の日でしたが山口市休日外科当番でした。朝は少なかったですが徐々に急患の患者さんが増えましたが傷の縫合はなく、捻挫、骨折などが多く1例を除いては当院で対処できました。

 

3/17骨粗鬆症椎体骨折の治療戦略〜目指すべき治療のゴールは?〜についてのウェブ講演を拝聴しました。最初に中国労災病院整形外科の濱崎先生の当院における治療戦略〜多職種連携によるクリニカルパスの導入〜、近畿大学奈良病院整形外科の戸川先生の椎体形成術の適応を見極めるの2題の講演でした。濱崎先生は呉市での地域連携や急性腰痛で救急外来できた患者さんはなるべく入院して保存的治療を行うとのお話しで骨粗鬆症治療も必ず行うことも共感できました。次の戸川先生は椎体骨折の中で原発性骨粗鬆症の高齢者の方には早期にBKP(バルーン椎体形成術)の適応があることもお話されました。

3/13山口市維新公園アリーナでコロナワクチン集団接種があり出務しました。6列で対応しましたが思ったほど接種する人が多くありませんでした。日曜日は比較的少ないとのことでまだ予約されてない方はいかがでしょうか?

3/12にエクスパートミーティングイン山口がグランドホテルでありハイブリッドでしたが麻酔科、整形外科医が集まり慢性疼痛についてディスカッションがありました。

山口大学麻酔科の原田先生が神経障害性疼痛の診断と治療についてレクチャーされました。侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛に加えて心理社会性疼痛が混在するとされてきましたが昨年痛覚障害性疼痛という用語に統一されました。山口大学ペインセンターではADAPTプログラムという教育と運動で痛みを克服するプログラム(120時間プログラム)を行なっておられ難治性の慢性疼痛患者さんの治療をされておられます。これにはペインクリニック、整形外科、精神科、看護師、臨床心理士など多職種連携が重要であり、退院後の環境づくり 治療の継続が今後の課題であるなどのことでした。その後私のミニレクチャーで運動器疾患のトータルマネジメントー当院での取り組みーという演題で講演しました。その後疼痛診療の更なる向上を目指してというテーマで山口大学麻酔科の川並先生、山陽小野田市民病院麻酔科の河野先生、桑陽病院整形外科の藤本先生が慢性疼痛症例を提示され活発なディスカッションがありました。

山口大学整形外科の鈴木先生と麻酔科の原田先生の司会のもと痛み治療に対しての知識も共有でき貴重な時間を過ごせました。

3/10山口大学整形外科WEBセミナーがありました。山口大学整形外科の講師の先生方が若手医師、開業医向けにわかりやすく専門分野を解説されます。私もなるべく視聴するようにしていますが今回は腫瘍専門の岩永先生のガンロコモの講演でした。がんの生存率は治療薬(分子標的薬特に免疫チェックポイント阻害剤など)の進歩により転移があっても延長してがんと共存する時代と言われていますが、骨転移が進行すると歩行ができなくなったり病的骨折を生じることがあります。その時に整形外科医は原発巣の担当主治医に患者さんの治療内容とパフォーマンスステータス(0-3は手術可能)、片桐スコア(6未満で手術適応)を確認して整形外科的手術(骨接合術や脊椎除圧固定術)などを決定していくとのことでした。

毎月洞春寺にお墓参りに行きますがやぎがつないでありおいでをすると寄ってきてくれ人懐かしいヤギでした。このお寺には以前猿や猪も顔を出しており住職さんの人徳によるものと思います。