院長ブログ – ページ 19

3/15 クリニック終了後にウェブ講演で沖本先生の「骨リモデリングを基盤とした新たな骨形成促進剤の位置づけを考える」を拝聴しました。先生は骨粗鬆症治療の日本でのトップランナーです。

日本では大腿骨近位部骨折はまだ増加しているのですが呉市のレセプトデータで近年初めて減少に転じていることを示されました。骨粗鬆症治療は栄養、運動、薬物治療が重要で、薬物治療(骨吸収抑制剤、ビタミンD3、骨形成促進剤)のそれぞれの特徴と骨形成促進剤のテリパラチドはリモデリング作用を有し、ロモソズマブはモデリングの作用であることを念頭において治療するとことでした。又新しく出たアバロパラチドの特徴も説明して頂きました。

 3/13からマスクは原則個人の自由という厚労省の見解が出ましたが、医療機関では感染リスク・重症化リスクの高い患者さんも来られるので、引き続き、感染予防効果のある(不織布)マスク着用をお願い致します。

マスク着用を拒否される方は、マスクなしでの物療、理学療法士による運動療法はできないこと、診察の時間が来るまで自家用車或いは戸外でお待ちいただくことをご了承ください。

(神奈川県You tube チャンネルの動画です)

https://youtu.be/yg21N9pYWtA

3/11 山口県骨折研究会が山口市ホテルニュータナカであり参加しました。主題が脊椎骨折でした。各施設からの症例報告の後特別講演で大阪市立総合医療センター整形外科の星野雅俊先生の「骨粗鬆症性椎体骨折ー教科書で学べない多施設臨床研究の要諦も添えてー」を拝聴しました。骨粗鬆症性椎体骨折の予後不良因子の解析により骨癒合不全発生率が13.5%、さらに脊椎骨折の予後不良因子の解析、5年の追跡した白庭研究、体幹筋研究、腰曲がり研究など臨時研究の結果を交えて関西弁を交えて興味深く拝聴しました。

多施設臨床研究のコツは良いチーム、固定観念や常識にとらわれない概念を持つなど若手整形外科医に崇高なメッセージを残して頂きました

新しい骨密度測定装置DEXAの第一号は実は私でした…入換前後の検査値の違いを見たかったのもありますし、テスト患者としての役割も兼ねて行いました。

元々骨密度がやや低かったのですがやはり測定時間は早かったです。

真ん中のデータは今回導入したTBS(海面骨構造指標)で骨質を数値化できますが、骨折しやすいかどうかの指標とすることができますのでこれから活用していきたいと思います

 

3/4 第33回腰痛シンポジウムがウェブであり拝聴しました。腰痛診療の現状と未来を語るという主題で10名の先生の講演がありました。

特に興味深く拝聴させていただいたのが、骨粗鬆症の現状と未来の中村先生の骨粗鬆症性椎体骨折の講演はMRIでの研究結果やAIを活用して早期に圧潰の進行する可能性の高い椎体骨折の手術的介入(BKPバルーンカイフォプラスティなど)のお話と宮城先生の骨粗鬆症患者さんの腰痛にサルコペニアが関与しており特に筋肉量低下のプレサルコペニアと筋力低下のダイナペニアが関与しており特に体幹筋力低下のダイナペニアを運動療法で改善していくことが腰痛予防に有用であることが印象的でした。

次の椎間板性腰痛に関して大鳥先生の疫学、メカニズムに関する講演と酒井先生の椎間板内治療で東海大学で現在研究開発進行中の椎間板内髄核移植についても大いに期待したいと思います。

3/5朝から新しいDEXA(骨密度測定装置)の設置工事があり夕方完了しました。本日から新機種での撮像開始しますが、以前の患者さんのデータはそのまま今の機種に引き継がれますので安心して今までのデータと比較していただけます。新機種は撮影時間が早くなっただけでなく、骨質(TBS)測定ソフト,非定型大腿骨骨折解析ソフトが入っていますのでより骨粗鬆症診断の質が上がることを期待しています。(詳細はHPにアップいたします)

 

3/4に当院の骨粗鬆症診断で活躍してくれた骨密度測定装置の入換工事に伴い撤去作業がありました。撤去後は以下の通りでなんとも寂しい限りです。10年以上頑張ってくれてお疲れ様と言いたいです。


3/2 防府市グランドホテルでBone &tooth seminar in 防府 顎骨壊死を再考するがあり参加しました。講師は松本歯科大学の田口教授でこの分野では第一人者です。骨粗鬆症治療薬に関連する顎骨壊死はビスフォスフオネート製剤で0.1%、デノスマブで0.13〜0.16%で薬剤関連顎骨壊死としてMRONJという名称で統一されるとのことでした。2023年に出されるポジションペーパーのポイントとして抜歯に伴う薬剤の休薬はしないことを弱く推奨するとのことですが、実際には推休薬しないということが明らかにされました。顎骨壊死の対処法は骨粗鬆症治療前に歯科に紹介することが望ましく、入れ歯(義歯)でも潰瘍を生じることがあるので数ヶ月おきに歯科受診が望ましいこと、根尖性歯周病では抜歯の早期適応があることなども教えて頂き、医科歯科連携には地域差が大きいことも教えて頂きました。医科歯科連携を密に心がけている当院としては山口県の連絡頻度について気になりましたが大変勉強になりました。

早いもので3月になりましたので3/1は朝早起きして恒例の山口大神宮に一日詣に行きました。まだまだ朝晩冷えますが春が近づいたと感じる季節になりましたが体調に気をつけて毎日をお過ごしください。 写真はうちのわんこ達です

2/26は山口市休日外科当番でした。骨折と脱臼の患者さんを二次救急の山口赤十字病院に紹介してお世話になりました。明日は気持ちを切り替えて通常通りの診療行います。