院長ブログ – ページ 114

9/22朝からKSTUDIOで袖岡施設長の健康体操に参加しました。足趾と足底筋を使うトレーニングから始まり徐々に下腿の前後の筋肉、股関節周囲の筋肉を使うトレーニング、上肢のトレーニングと組み合わせて、バランスボールを使う体幹トレーニングまで行いました。約1000歩で中強度1分の運動ですが90歳の超高齢者の会員さんも参加されているので初心者でも安心して参加できます。夕方は健康運動指導士の高橋さんのストレッチに参加しましたがコラーゲンルームでリラックスしながらも呼吸を意識して下肢や股関節周囲の筋肉を意識してストレッチを指導してくれるので非常にわかりやすいし30分ですが効果を実感できました。どちらもKSTUDIOオリジナルメニューです。
クリニック終了後にDrs.Fitness K STUDIOで当院理学療法士中田さんのDrsYOGAに初参加しました。中田さんも既に数回の経験もあり、非常に落ち着いて指導してくれました。特に腹部を凹ませての肺呼吸と臍を中心から動かさないように胸椎部で回旋する方法は非常に参考になりました。
8/10山口県医師会産業医研修会があり、山口大学整形外科田口教授の「職場における肩こりについて」の講演を拝聴しました。肩こりの定義として首肩背中の筋肉の緊張を伴う違和感や鈍痛であり、肩こりは女性では一位で男性では二位と非常に多い疾患です。夏目漱石の門の中に肩の凝りという表現があります。人種差はないと言われており、範囲は肩関節と項部の間、肩甲間部になります。肩関節は肩甲骨と肋骨は離れていることが特徴です。肩甲骨の進化として体軸にくっついていた肩甲骨が背部に移動した霊長類になると二足歩行で手が自由になったが、肩甲骨が安定性を失い上腕により牽引され、進化に適した使い方をしていないことなどが肩こりが多い理由だそうです。首には頭の重さがかかり、肩には腕の重さがかかり、頸部肩には体重の20パーセントの負荷がかかります。肩こりに関係する筋肉は僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋であり、鎖骨の角度で撫で肩と怒り肩が分類され、同じ姿勢を続けると筋の緊張が亢進すると筋肉の疎血が生じ発痛物質が産生されて痛みを感じます。筋疲労による肩こりでは筋肉の持続的緊張、過度の首の運動や異常姿勢が原因で、対策としては首の運動だけでなく、肩甲骨のストレッチも有効ですが撫で肩には上部僧帽筋のストレッチはよくないとのことでした。注意すべき肩こりとして長く続いている、寝ていて痛み、手の脱力などがあり、若年者の肩こりが3カ月以上持続すればMRIなどの検査を考慮することを強調されました。胸郭出口症候群、肩関節周囲炎についても説明されました。

 
山口県運動器疼痛を考える会がありました。講師は東京大学の松平浩先生で運動器疼痛に対する運動療法と行動療法を考えるという演題でした。山口大学整形外科の鈴木先生の山口県腰痛スタディの紹介もされました。腰痛ガイドラインに推奨されている認知行動療法についてお話されました。慢性疼痛の多層的モデルとして痛み感覚、苦悩(情動反応)、痛み行動について紹介されました。慢性疼痛は脳の機能異常で、側坐核(楽観脳)と扁桃体(悲観脳)のお互いの連携がうまくいっていない状態であるということでした。痛み行動とは痛みの存在を周囲に知らせるための行動で、顔をしかめたりする行為なども入ります。恐怖回避思考(Fear-Avoidance)モデルも説明され医療者の初回介入が重要とのことでした。Keel StarT Backスクリーニングツールが4点以上では認知行動療法の早期介入した方が医療経済的にも有用ということでした。松平先生がNHKと共同して検証された「見るだけで腰痛が改善した」紹介をされ 実際のテレビで放送された症例では、認知行動療法の観点での曝露療法を症例され、なるべく受け身の治療を止めて、回避行動を避け 自己効力感の向上を得て、健康行動を強化することを推奨されました。慢性腰痛における運動療法として理学療法士が個々のプログラムを作成して、疼痛の改善にはストレッチ系が機能の改善には筋力訓練が有用ということでした。松平先生のお勧めの運動療法はアライメント指導、深部筋の強化、内因性物質の活性化を段階的に行うことを紹介されました。65歳以上の人が長生きするための重要な行動習慣は早歩きすることであると強調され、患者さんが行動変容を起こすための明日から出来る動議付け面接法として振り返りの傾聴などを紹介されました。姿勢についても不良姿勢で腰痛肩こりの原因になり、美ポジションという姿勢指導や半座位スツール開発による腰痛軽減の取り組みも紹介されました。
先週土日はK STUDIOで運動しました。山内君のサーキット体幹トレーニングにも初参加したり、尾下先生のベリーダンス、エアロビクス、袖岡施設長のダンス、中島先生のエアロビクスなど盛りだくさんでした。山内君のサーキットトレーニングはトランポリンとマット、吊り輪を称した有酸素運動ですのでお勧めです。
木曜日はクリニックが終了後会議に出席した後、時間があったのでKSTUDIOで1時間筋力トレーニングと有酸素運動を行いました。マシーンルームにある器械を使用して20分ランニングののち4つのマシーンでの筋トレを行ったのちバイクでクールダウンしました。1時間では物足らないですが頑張りすぎは禁物ですので終了しました。
次いで「痛みの考え方」の著者でもある丸山教授の講演を拝聴しました。神経は6種の神経線維(Aα、Aβ、Aγ、Aδ線維、B線維、C線維)の集まりです。痛みを伝える神経はAδ線維(秒速30m)とC線維(秒速1m)であり脊髄後角を介して大脳辺縁系に伝わると嫌な感じや不快感を感じます。痛みをおさえるのが下行性抑制系で、うつ状態の時は下行性抑制系が働かないことがあります。現在の治療薬物は活動電位の発生の抑制する消炎鎮痛剤、脊髄後角をブロックする抗うつ薬やオピオイド、下行性抑制を強めるオピオイド、抗うつ薬、ノイロトロピン、アセトアミノフェンがあります。
痛み刺激によってNaチャンネルが開いてNaが流入して隣接するNaチャンネルが開くことを脱分極といい、Kチャンネルが開いてKが流出すると膜電位が回復することを再分極といいます。アセトアミノフェンは下行性抑制系を賦活化し内因性カンナビドが増加して痛みをおさええるので通常の消炎鎮痛剤とは作用が異なります。まとめとして痛みは電気的変化であり治療として神経の活動電位の発生を抑えることであり、アセトアミノフェンは脊髄後角でセロトニンの放出を高めます。痛みを止めるには複数の作用点を抑えることであるということでした。

 
第106回山口県臨床整形外科医会教育研修会に参加しました。産業医大第一内科の斎藤准教授の「関節リウマチに対する最新の薬物治療」と三重大学麻酔科丸山教授の「弁慶の泣きどころーアセトアミノフェンで上から痛みをおさえるー」を拝聴しました。関節リウマチの治療として抗炎症薬やステロイド剤などの対症療法と抗リウマチ薬と生物学的製剤の根本療法があります。ステロイド剤は短期間に少量使用し,3 ヶ月以上使用する場合は骨粗鬆症薬を併用することが必要です。抗リウマチ薬はメトトレキセート、アザルフィジン、タクロクリムス(プログラフ)などがありますがそれぞれ副作用に注意して使用する必要があります。タクロクリムスはステロイド剤に併用すると非常に即効性があるそうです。メトトレキセートが関節リウマチの標準治療法ですが限界もあり、X線での関節びらん(関節破壊)は防止できない場合があります。その後炎症性サイトカインを標的とした抗リウマチ薬の生物学的製剤が登場して関節リウマチの薬物治療に大きな変革があり、次々と生物学的製剤が登場し、約7割に関節破壊を防止できるようになりました。関節リウマチの薬物治療の目標は早期診断して骨関節破壊を抑制することであり、リウマチレックスによるT2Tという目標達成に向けた治療の導入が重要であり、指標としてCDAIといった基準が設定されています。リウマトレックスで寛解率が50パーセントであり、生物学的製剤の導入で70-80パーセントの寛解率になりました。生物学的製剤(バイオ)には抗TNFα抗体、IL6受容体抗体など数種類が開発され、後発品も治験中とのことです。完全寛解100パーセントに向けたリウマチ治療戦略面として早期診断してリウマトレックスによる早期治療介入し的確な生物学的製剤の積極的導入であることを強調されました。最新の治験ではリウマトレックスの早期導入とステロイド剤の短期間併用を行い、リウマトレックス禁忌の場合は他の抗リウマチ薬とステロイド剤の併用して半年で治療効果を確認しつつ治療の変更(生物学的製剤の導入を含めて)を考えるということを教えて頂きました。
 
8/25 山口グランドホテルで講演会で発表を行いました。腰痛症の診断と治療について1時間熱く語りました。腰痛ガイドラインから最近の知見、骨粗鬆症リエゾンサービスの取り組み、マッケンジー法の紹介と最後にDrs.Fitness K STUDIOの紹介もしました。少しでも聴衆の皆さんに情報提供できるよう話しました。
7/21日曜は久しぶりに朝からKSTUDIOで尾下先生のベリーダンスエクササイズ、午後から袖岡施設長の体幹ピラティス、ダンスエクササイズ、中嶋先生のエアロビクスでしっかり運動しました。ベリーダンスでしっかりコアを鍛えて、、体幹ピラティスは初めて出ましたが胸郭を広げて息を吸ってしっかりはきながら可動域を広げる方法で奥が深いと思いました。ダンスも相変わらず上手に離れませんが、最後にエアロビクスでしっかり汗をかきました。
写真はベリーダンスの終了後です。