フットケア講演会のスライド準備完了
2017/04/11

2017/04/11
2017/04/09
第二回山口中央OLS研究会が山口で開催されました。一般演題の後特別講演で健愛記念病院副院長の池田聡先生の講演を拝聴しました。高齢化率は2026年には40パーセント以上になるので厚労省は地域包括ケアシステムなるモデルを推奨しています。各診療科の患者年齢層は高齢化しており木を見るのではなく、森を見る、症候から隠れた疾患を見逃さない、などの提案をされました。骨折患者の手術を担う急性期病院でいかに骨粗鬆症治療を継続するかを考えるかが重要になります。手術後退院された患者さんが治療を中断されて再骨折する例が多々あるので患者さんの教育も必要です。高齢者の死因で多いのは肺炎ですが基礎疾患として骨折があるので 骨粗鬆症は死に至る疾患であることを伝える必要もあるとのことでした。要支援になる原因は間接疾患が多いが、要介護では認知症と骨折転倒が増加しているので、厚労省はロコモ予防に力を入れていますが認知度はまだ40パーセントにすぎません。健康寿命延伸のためにはこれからは骨粗鬆症予防が重要です。骨粗鬆症性骨折による脊椎後弯変形はQOLや呼吸機能を低下させます。骨折が治ったからといって骨粗鬆症がよくなったわけではないことを認識する必要があります。初発骨折としての橈骨遠位端骨折、脊椎骨折後の二次予防として注目されています。特に大腿骨近位部骨折の予防の為、1年後介助が必要で死亡率が20-24パーセントであり悪性腫瘍に匹敵します。治療率と治療継続が重要ですが、医師一人では限界があるので、メディカルスタッフによる骨粗鬆症リエゾンサービスなどの介入が必要です。治療開始率、継続率を上げて、死亡率を下げるエビデンスがあります。現在骨粗鬆症マネージャーは2000人以上認定されています。日本のOLSサービスは骨折患者のみでなく、骨折していな患者さんも対象で、一次骨折と二次骨折予防を目的としています。骨粗鬆症マネージャーの活動についての紹介と骨粗鬆症認定医の制度についての紹介も教えて頂きました。健愛記念病院の入院患者さんのOLSサービスを紹介され、入院時から退院時、退院後もフォローする取り組みを紹介されました。病院でのOLS実践のポイントとして施設長の承認、会議の開催など行われるそうです。2年以内に死亡例も多いのですが、医師のリーダーシップも重要です。治療評価はDEXAが必須であり、もっていない施設は病診連携で紹介する必要があります。65才以上になるといつのまにか骨折が増加することの啓蒙、骨粗鬆症治療薬のゴールとしてYAMの70パーセント以上を目標にすること、骨代謝マーカーとしてのTRACP5b、P1NP、最近保険で認められたVitDを指標にします。特に女性はVitDが不足しており、ビスフォスフォネートでも骨親和性が低いものと高いものの使いこなし方を教えて頂きました。またVitK不足は西日本では発生率が高く、大腿骨近位部骨折と相関があるそうです。顎骨壊死についても昨年出たポジションペーパーから骨吸収抑制剤投与の二週間前には歯科治療を終了しておくことが望ましいこと、先生の所属医師会との医科歯科連携としての雛形(紹介状)も提示されました。若い時の骨折と高齢者で骨折した時の意味合いが違うことも強調されました。池田先生の骨粗鬆症にかける情熱も伝わる非常に貴重な講演でした。
本日当院が開院して5年目で、スタッフからブラックジャックのスクラブをプレゼントしてもらいましたので早速着替えて診療しました。皆に感謝すると共に、初心に帰って頑張りたいと思います。
2017/04/03
4/2東京でデュロキセチチンスピーカズカンファレンスに参加しました。デュロキセチチン(サインバルタ)が慢性腰痛症や変形性膝関節症に適応がありますが、その適正使用について学ぶ会で出席者は土曜日日曜日で約80名とのことでしたが、私は日曜日に参加しました。最初に佐賀医科大学整形外科の園畑准教授が下行性抑制系の鎮痛メカニズム〜変形性膝関節症の観点から〜についての講演でした。痛みのメカニズムとしてアラキドン酸カスケード、脳内麻薬(ベータエンドルフィンによるランナーズハイなどの原因)、下行性痛覚抑制系(ノルアドレナリンとセロトニン)があります。特に下行性疼痛抑制系をつかさどるのが脊髄後角ですが、脊髄後角にノルアドレナリンを投与すると85パーセントが抑制されるそうです。脊髄後角第二層は約30パーセントが抑制系でノルアドレナリンの効果は抑制性の伝達物質を激しく放出させるだけでなく、GABAやグリシンも抑制し、特にGABAを抑制するとのことでした。ノルアドレナリンはC繊維、Aδ繊維由来の興奮性電流を抑制し、先生の動物実験の結果を提示されました。セロトニンは65パーセント抑制するのと10パーセントは興奮させる結果だったそうで、卵巣摘出したラットの実験ではAδ繊維しか抑制せず、エルカルシトニンを投与すると回復するそうです。セロトニン選択的再取り込み阻害剤はパロキセチンがありますが臨床上効果に乏しく、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤としてデュロキセチチンがあり、下行性疼痛抑制薬として注目されてきました。変形性膝関節症の慢性疼痛が全身の疼痛閾値を低下させるという中枢感作の報告が紹介されました。人工股関節置換術前の鎮痛剤の内服については先生のデータでは43パーセントと以外に低かったそうですが、理由として体に悪いというのが一番で、効果がないというのが二番、安静で対応というのが三番の結果を示され、医師の説明不足、評価を適正にしていないことも原因であることを指摘されました。患者さんの痛みを上手に抑えて運動療法を適正に行うためにはNSAIDS、アセトアミノフェン、オピオイド、プレガバリン、デュロキセチチンなどを効果的に使用することをテイクホームメッセージとされました。次いでイーライ・リリーの榎本先生が変形性膝関節症に対するデュロキセチチンの臨床成績について報告されました。変形性膝関節症における疼痛感作という2010の論文後注目されてきました。そのメカニズムとして膝関節の局所の疼痛が慢性的な侵害刺激が中枢感作を生じます。身体活動と内因性疼痛調節として身体活動の高さは疼痛感作の抑制と下行性疼痛抑制に関与するとの事でした。デュロキセチチンはセロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害剤です。変形性膝関節症で痛くて運動できない患者さんの負のサイクルを薬物療法で正のサイクルに転換することが目標であり、合併症のある変形性膝関節症患者さんには薬物療法を積極的に使用することを米の学会でも推奨しています。デュロキセチチンの変形性膝関節症の疼痛に対する300例のRCT試験の結果ではプラセボ群より30パーセント、50パーセント、持続的に有意に改善した結果を提示されました。直接鎮痛効果と間接鎮痛効果では直接鎮痛効果が顕著に示され、日常生活動作も改善した結果を提示されました。副作用として傾眠、嘔気、口渇、倦怠感、便秘があります。長期RCT投与試験の93例の結果では中止例が13パーセントあり便秘、傾眠、口渇、めまいなどが原因で膝X線写真では変形の増悪はありませんでした。又変形性膝関節症の治療に67パーセントの患者さんが満足していないというアンケート調査があり、医師に伝えていない方が30パーセント以上で、原因として疼痛が改善していないというのが60パーセント以上という結果を提示されました。長引く痛みに日常生活動作が制限されており、整形外科に通院する患者さんが78パーセント存在し、そのほとんどが整形外科クリニックに通院されているのでクリニックにおける薬物療法の重要性を認識しました。
変形性膝関節症治療における疼痛管理の重要性やデュロキセチチンにより患者満足度が高まる可能性などをグループディスカッションを行いました。患者さんの困っていること、動けないことの悪影響、患者さんの期待の理解、ゴール設定、痛みを取って良循環に持っていく、患者さんの望む治療を提供する、開業Drがどこまでできるか?を含めて治療選択肢の提示、痛みの慢性化を防ぐことの重要性について講演の際に盛り込むことを確認しました。
最後に島根大学医学部の内尾教授が変形性膝関節症に対する新しい選択というご講演を拝聴しました。慢性疼痛の中で膝痛は26パーセントで、変形性膝関節症はX線分類でKL分類で2530万人で疼痛のある方が780万人で女性が72パーセントと多数を占めます。医師と患者さんを対象にした変形性膝関節症の痛みのウェブ調査で約7割が日常生活動作で支障があり、6割が普段通りの生活を送れないと感じ、4-5割が家族に迷惑をかけて辛いと思っているそうです。関節痛発生の複雑性として炎症と不安定性による侵害受容性疼痛のみでなく神経障害性疼痛も合併している場合があり、痛みの感作や疼痛閾値の低下、痛覚過敏など慢性化の原因となります。 患者満足度は4割、医師の満足度は55パーセントであり、満足していないのは65パーセントが痛みで、患者さんは医師に日常生活の障害を4割伝えておらず、医師は日常生活動作障害を9割把握していると思っており、意識のズレがあるので、患者ー医師間のコミュニケーションをとり治療のゴール設定をすることが治療満足度を上げるポイントになる可能性を示唆されました。今後の治療として変形性膝関節症には非薬物療法から始めることも重要で、3ヶ月以上続く場合、NSAIDSや下行性疼痛抑制の薬物療法を組み合わせる必要もあり、NSAIDSには長期投与で消化管障害と腎機能障害の可能性があり、高齢の場合、特に注意が必要です。米国変形性膝関節症ガイドラインでは運動療法に薬物療法を組み合わせますが、その中にデュロキセチチンも推奨されているので治療の選択肢の一つとなることをお話されました。今後パーツとしての変形性膝関節症治療だけをするのではなく、変形性膝関節症を患う人としての治療を行うという治療概念の転換が必要であり、その中でデュロキセチチンはいわばPMOADS(patientーpatient pain-modifying OA drug)〜OAの患者さんの痛みを和らげる薬である〜というメッセージが非常に印象に残りました。
2017/03/31
2017/03/29
2017/03/28
2017/03/21
3/20は博多でCGTリハビリテーションセミナーを受講しました。講師は目白大学保健医療学部理学療法学科の新井准教授でした。最初に地域包括ケアシステムの概要について設営されました。2035-2045年は 団塊の世代の超高齢化の時代で、ケアを必要とする高齢者の増加と子供と生産者人口は減少する時代を迎えます。地域リハビリテーション活動支援事業は総合事業の実施パターンが各地域で異なるので市のHPを見ることとのことでした。介護予防とは要介護の発生、悪化の予防、自立支援のためであり、セルフケア、進んでリハビリすることが国民の義務と厚労省は言っています。介護予防は手段であって目的ではなく、いつまでにどのような生活機能ができるという目標があってそれに到達するための手段として介護予防サービスが選択されるべきであるとのことでした。機能改善例は要介護軽度の方が少なく、 軽度者の介護サービスが改善につながっていないため、予防重視型システムへの転換があり、基本チェックリストの導入で対象を明確化しケアマネジメントの強化をして効果検証することが行われています。要支援 要介護に陥る恐れのある方を対象にした介護予防事業の実施するには運動器リハビリの介入が必要です。要介護の原因として特に女性は関節疾患、認知症が多く、男性は血管性(脳卒中)が多いとのことでした、フレイルFrailtyは日本語で虚弱ですが筋力低下(サルコペニア)により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題(ロコモ)のみならず精神心理的問題(認知機能低下やうつ)、社会的問題(独居、生活困窮)を含む概念であり、フレイルサイクル とは食欲低下、低栄養、サルコペニア(筋肉量減少と筋力低下)、基礎代謝減少、消費エネルギー減少、口腔(オーラルフレイル)などが連鎖することです。健康と疾病予防は自助、互助(家族親族地域の人々のインフォーマルな助けあい)、共助(地域住民)、公助(学校、地域、保健医療関係者)からなり、健康な退職者の活動参加を促して、 病院完結型から地域完結型の医療へ転換を迫られていあす。これからの介護予防は、これまで機能回復を中心とした訓練の継続が有効と理解し介護予防提供者も活動や参加に焦点を当ててこなかった、高齢者本人へのアプローチのみでなく、高齢者の取り巻く環境へのアプローチ(ADL向上からIADL向上、役割の創出、社会参加の実現)が必要であり、高齢者本人の生命レベルを維持するには生活レベルの活動を行い社会参加することが本人の心身機能回復につながります。通所介護をリハビリ、栄養、口腔ケア等の専門職参加する教室、民間事業者のデイサービス、コミュニティサロンへと移譲する地域リハビリテーション活動支援事業には従来の通所型サービスをA、B、Cと分類しましたが各自治体で異なるそうです。またCGT:包括的高齢者運動トレーニングとは集団で行う個別トレーニングであり、理学療法士、運動指導員による週二回三カ月の個別に目標を設定したトレーニングでコンディショニング一カ月低負荷高反復、筋力増強高負荷低反復、機能的トレーニング期)行われます。最後にマシンを使った具体的なトレーニング法もしっかり教えて頂きました、
2017/03/21
2017/03/18
東海大学の三谷先生のテニス女子ナショナルチーム活動と下肢障害についての講演でした。フェドカップのチームドクターをされて杉山選手、伊達選手などからサポートされています。メディカルチェック、ドーピングコントロール、メディカルスタッフの健康管理もされるそうです。インフルエンザ、感染性胃腸炎の対策なども仕事でホテルの自室がメディカルルームになります。水や食料の調達もされるそうですが生物は禁止だそうです。暑熱下でのけいれん対策として発汗による電解質の喪失は血清と等張であるので試合練習前から体重、尿比重、水分摂取量の測定が欠かせないそうで、ポータブルエコーは必須で錦織選手にエコーを見せながら説明をして安心させて優勝したエピソードも話されました。ナショナルチームでドクターとしてトレーナーと情報を共有して長期で選手を支えることで選手に信頼されるようになったそうです。今後の課題としてユース世代のサポート、女性チームドクターの育成など年間を通じた育成が課題とのことでした。テニスにおける下肢障害の特性としてテニスラリー、左右への切り返し動作によるオーバーユースがあり、膝関節靭帯損傷は少なく、反復性膝蓋骨亜脱臼が多いこと、半月板の変性断裂も多く、下肢の柔軟性獲得、維持の為のストレッチ、体感筋力バランス強化維持が重要です。下肢のオーバーユースによる障害の予防にシューズの調整とインソールなどが有用とのことです。テニス選手は股関節唇損傷も比較的多いそうです。半月板断裂はなるべく縫合します。前十字靭帯断裂はテニス選手では多くはないですが半腱様筋やハムストリングを使用した再建術を行います。反復性膝蓋骨亜脱臼は外反膝の全身関節弛緩性の高い女性に多く内側膝蓋骨大腿靭帯(MPFL)再建術に脛骨粗面移行術を組み合わせるそうです。オスグッド病、ジャンパー膝、滑膜ひだ障害、hoffa病、鵞足炎、腸脛靭帯炎など解説して頂きました。膝窩筋腱炎では大腿四頭筋のストレッチが重要とのことです。変形性膝関節症についてはリハビリテーション、ヒアルロン酸関節内注射、関節鏡手術など解説されました。足関節靭帯損傷は初回の治療でギプス固定2-3週間が重要とのことです。
JCHO星ヶ丘医療センターの米谷先生がテニス障害予防とジュニアトレーニングセンター活動について講演されました。関西ジュニア、全日本ジュニア、世界スーパージュニアなどのサポートをされています。世界のトップジュニア選手はストレッチなどコンディショニングをしっかりするのに対して日本のトップ選手は意識が少ないそうです。全日本のコートの温度は40度以上になるので熱中症対策が重要だそうです。ジュニア選手の疼痛部位は腰椎、肩、肘、膝の順ですが傷害は下肢が多く、試合での怪我が多いとのことでした。障害の予防には柔軟性の向上が重要とのことです。ジュニア選手では肘、腰、手首が多く、女性は手首が多く、肉離れ、捻挫も多いそうです。大阪トレーニングセンターでメディカルチェックを行い、点数をつけて改善法を指導されます。ジュニア選手は大腿四頭筋、ハムストリング、腸腰筋、股関節内旋外旋が硬いという結果でした。又14歳以下のメディカルチェックでは足関節捻挫既往が15パーセント、練習量と外傷の相関はなかったそうです。特に股関節内旋外旋が硬く地域差が大きいという結果でした。膝、肘、腰の順に疼痛部位がありました。病院に行くより整骨院などに行く選手の方が多いとのことでした。腸腰筋やハムストリングの利き手の方が硬く、手関節の回内が制限されている結果でしたので、ジュニア選手に対してストレッチ指導の重要性についての検証でトレーニングセンターでの指導後半年後の結果、FFDは改善していましたがSLRは不変で大腿四頭筋の硬さは女子では改善していましたがさらなる検討が必要とのことでした。
テニス外傷、障害についてたくさんの勉強をさせていただきました。