経皮吸収型製剤が変えるNSAIDsの未来

7/13 ウェブで獨協医大麻酔科の山口重樹教授の「経皮吸収型製剤が変えるNSAIDsの未来」の講演を拝聴しました。経皮吸収型製剤いわゆる湿布薬は第1世代、第2世代があり、第3世代としてこれまでの経皮吸収局所作用型から経皮全身作用型の製剤が開発されました。分子量が小さく脂溶性が適度に高く融点が200度以下というはり剤の条件に合致して、副作用が少ないのが特徴です。ジクロフェナック入りの経皮全身作用型の製剤がこれまでガン性疼痛の適応から腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腱鞘炎に適応になったとのことでその効果の報告も提示されました。患者さんにとって選択肢が増えるので今後適応を選んで処方を検討したいと思います。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。