臨床整形外科研修会

10/17山口県臨床整形外科研修会が山口グランドホテルとウェブと同時に行われ私はウェブで参加しました。演者もウェブで講演されるという方式でした。最初の講演は私が尊敬している岸川先生のマッケンジー法と脊椎椎体骨折のお話でした。マッケンジー法のお話と骨粗鬆症に対する先生の治療方針、入院して厳密な荷重管理をすることで椎体圧潰を最小限に防ぎ、骨癒合率も上昇したそうです。又骨形成促進剤の種類と治療成績も示して頂き勉強になりました。

次に四国こどもとおとなの医療センターの横井先生の「児童虐待における全身骨撮影肋骨骨折大腿骨骨折の意味」を拝聴しました。1962年に被虐待児症候群の論文が発表されましたが日本では1990年から取り組みが始まったそうです。先生は2007年から関わられているそうです。パターン痕(手や棒などで叩かれる)、耳介の外傷、不自然な熱傷などあり医療機関からの通告は2.2%ということで虐待に対する意識のスイッチを持つ必要があるそうです。虐待は重要な小児期鑑別疾患と考えるという考え方を教えて頂きました。2歳未満の子供は全身骨撮影(四肢は正面、頭部体幹は2方向)2週間後に再撮影が重要とのことでした。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。