4/12山口市骨粗鬆症病診連携協議会講演会があり座長で参加しました。最初に呉市骨粗鬆症重症化予防プロジェクトにおける啓発検診・治療継続事業について呉市共済病院副院長の寺元秀文先生が講演して頂きました。山口市と呉市を比較して説明して頂きました。呉市のレセプトデータ分析により生活習慣病の中の糖尿病性腎症が多いことから糖尿病性腎症重症化予防プロジェクトの取り組みが全国的に評価されており呉市医師会と協力して骨粗鬆症性骨折患者の予防などレセプトデータを活用して骨粗鬆症重症化予防プロジェクトの内容を説明して頂きました。骨粗鬆症デーのイベントとして市民公開講座、骨密度測定など啓発活動、骨粗鬆症教室のyou tube動画など、ミドルリスク層への治療継続啓発、ハイリスク層に対してデノスマブ中断患者さんに受診勧奨事業により大腿骨近位部骨折、脊椎圧迫骨折の減少を認め、医療費の抑制にも寄与するとのことでした
続いて呉共済病院東森秀年先生の骨粗鬆症における多職種連携 MROJポジションペーパ2023を踏まえてを拝聴しました。骨粗鬆症治療薬の中で骨吸収抑制剤、骨形成促進剤の中のロモソズマブは薬剤関連顎骨壊死(MROJ)のリスクがあります。MROJポジションペーパ2023を踏まえて顎骨壊死の定義、骨吸収抑制剤の休薬について教えて頂きました。予防的休薬は抜歯時に休薬しないがインプラント、デノスマブでは抜歯タイミングの考慮があることも教えて頂きました。抜歯の適応は骨縁下う蝕、重度歯周病などで短期間の抗生剤投与して抜歯時には適度な緊張で、抜歯難民を作らないようにするために医科歯科紹介状を作成されました。骨粗鬆症検診率は5%未満であり呉市では歯科でのパノラマX線写真による骨粗鬆症スクリーニングによる骨粗鬆症疑いありとして整形外科に紹介したり、AIを利用したソフトを利用した取り組みを紹介されました。
呉市での医科歯科連携の歴史と医科歯科薬科連携の取り組み、65才の市民に無料でパノラマ撮影を行うことで医科歯科連携が増加した取り組みも紹介されました。又レセプトデータ活用して骨吸収抑制剤の顎骨壊死壊死発生率は0.13%であるという論文も出されており発症率を過小に見積もる医科と顎骨壊死を過剰に危惧する歯科、というフレーズが印象的でした。その後のディスカッションも大変有意義でした。