2/15山口市医師会館で令和6年度山口市医師会吉南医師会 女性医師部会合同研修会に参加しました。講師は山口県立美術館学芸課長の萬屋健司先生の「カナレットとヴェネツィアの輝き展」のみどころについて拝聴しました。主催に毎日新聞、スコットランド国立美術館が入っていること、日本で4ヶ所周り、最後に山口市美術館に来たいきさつも教えて頂きました。カナレットは世界的には有名ですが日本では知名度が少ないので知名度を上げるためにヴェネツィアの名前を入れることになったそうです。カナレットの絵画を所有しているイギリスなどの美術館と交渉して作品を決めたり、ヴェネツィアグラスなども展示されるそうです。カナレットはヴェネツィア生まれで画家である父親の工房を手伝っていて遠近法を駆使した風景画が得意だったそうですがヴェネツィアでは評価されなかったそうです。これには絵画のヒエラルギー(歴史画、肖像画、風俗画、風景画、静物画の順〕が関与しているとのことでした。イギリスの貴族で銀行家のスミス氏から風景画を認められたことからイギリスで人気が出て、王室保管の作品も多数あるそうです。その後ヨーロッパ中に人気が広がりましたが、オーストリア継承戦争を境にイギリスに移りイギリスの風景画を描いて生計を立て、その後ヴェネツィアに戻って66才で地元ヴェネツィア絵画アカデミー会員に選ばれたとのことでした。カナレット以外の画家でうるマリエスキ、グァルディ、ペロット、マーロー、モネの作品も展示されるそうで特徴も教えて頂きました。カナレットの時代のヴェネツィアはローマなどと比べて歓楽など都市文化の象徴でカナレット以降の風景画家はカナレットを目標、乗り越える対象であり、カナレットのヴェネツィアだけでなくロンドンなどの作品が見られて、その後継者の描くヴェネツィアの風景画もありどのように変化していくかがわかる所もみどころとのことでした。しっかり復習できたので是非観覧に行きたいと思います。(まだ展覧会のポスターは作成中とのことでした)