山口市骨粗鬆症地域連携協議会講演会:沖本先生

9/5かめふくオンプレイスで山口市骨粗鬆症地域連携協議会講演会があり座長をしました。沖本クリニックの沖本院長が「顎骨壊死・骨髄炎対策から始めた医歯薬連携は地域における地域における椎体・大腿骨近位部骨折の発生減少に関与するか?ー広島県呉市における試みと成果ー」の講演をされました。骨粗鬆症性骨折が全身に及ぼす影響が大きいので骨粗鬆症治療は必要であること、薬物治療の使い分け、特に治療効果の高い骨形成促進剤の特徴とその後の逐次療法として使用する骨吸収抑制剤による顎骨壊死に関する歴史と背景も解説され、呉市における医科歯科連携の取り組みをお話しされました。呉市の行政が協力する呉市骨粗鬆症重症化予防プロジェクトについて詳しく説明して頂きました。さらに薬剤師会とも連携する理想的な医科歯科薬科連携が実現していると感心しました。医科歯科薬科連携により顔の見える関係ができ呉市が協力してくれた成果でビスフォスフオネートで顎骨壊死の発生率0.135%、デノスマブで0.125%というデータを世界初で出せたそうです。顎骨壊死ポジションペーパ2023についても解説頂き、骨吸収抑制剤使用していても抜歯は原則休薬不要ですがそこだけを強調するのではなく患者さんに応じて医科歯科連携して治療を決定していくことも勉強になりました。

 

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。