次いで獨協医大麻酔科医学教授の山口先生のガバペンチノイドの可能性と課題についてのご講演を拝聴しました。慢性疼痛の治療戦略として神経ブロック、薬物療法、共感傾聴が基本になります。神経障害性疼痛の薬物療法についてはオピオイド鎮痛剤は推奨されずカルシウムチャンネルアルファ2リガンドが神経障害性疼痛のガイドラインでも推奨されています。ガバペンチノイドにはプレガバリンとミロガバリンがあり副作用としてめまい、傾眠、ふらつき、転倒、体重増加、浮腫あります。ミロガバリンは日本で開発された薬剤で維持量が有効投与量まで増量しやすい長所があるということでした。又既存薬プレガバリンなどからミロガバリンへの変更時の安全性有用性を検討 されたMIROP studyという多施設スタディの結果を報告され、ミロがバリンは80%が有効投与量まで増量でき副作用は傾眠、めまいはありましたが中止になる例は少なかったとのことでした。
最後に慢性疼痛における薬物療法の位置付けについて痛みが改善した時には減量休薬を考え、必要に応じて再投与することが望ましく、終わりを見据えた薬物療法を考えることを教えて頂きました。2-4週で用量判定、1-3ヶ月で効果判定、3-6