その二 ガバペンチノイドの可能性と課題について

次いで獨協医大麻酔科医学教授の山口先生のガバペンチノイドの可能性と課題についてのご講演を拝聴しました。慢性疼痛の治療戦略として神経ブロック、薬物療法、共感傾聴が基本になります。神経障害性疼痛の薬物療法についてはオピオイド鎮痛剤は推奨されずカルシウムチャンネルアルファ2リガンドが神経障害性疼痛のガイドラインでも推奨されています。ガバペンチノイドにはプレガバリンとミロガバリンがあり副作用としてめまい、傾眠、ふらつき、転倒、体重増加、浮腫あります。ミロガバリンは日本で開発された薬剤で維持量が有効投与量まで増量しやすい長所があるということでした。又既存薬プレガバリンなどからミロガバリンへの変更時の安全性有用性を検討 されたMIROP studyという多施設スタディの結果を報告され、ミロがバリンは80%が有効投与量まで増量でき副作用は傾眠、めまいはありましたが中止になる例は少なかったとのことでした。

最後に慢性疼痛における薬物療法の位置付けについて痛みが改善した時には減量休薬を考え、必要に応じて再投与することが望ましく、終わりを見据えた薬物療法を考えることを教えて頂きました。2-4週で用量判定、1-3ヶ月で効果判定、3-6

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。