6/19中国四国リウマチ医の会に参加しました。近森病院膠原病内科の公文先生が関節リウマチ(RA)治療の現状と今後の展望という講演でした。2つ以上の関節腫脹、スクイーズテストで中手指節(MCP)関節/中足趾節(MTP)関節の両方またはいずれかに疼痛、30分以上の朝のこわばり―が認められた場合は、リウマチ医に紹介することが推奨されこれらの指標の感度・特異度ともにそれほど高くはないので早期診断に血液検査でリウマチ因子と抗CCP抗体が重要で、先生の研究で11000人のRF(リウマチ因子)、抗CCP抗体は両者が陽性の場合は早期に関節症状を発症するとのことで、RF陽性例は要注意とのことでした。また隔日ステロイド剤の使用であれば副作用が少なくよく使用されているそうでしたウィルス性関節炎は消炎鎮痛剤が効果あるのでRA鑑別に有用で、乾癬性関節炎は増加しているので髪の毛の生え際を注意してチェックすること、BMI35以上の男性には発症率が高いそうです。
3剤のDMARDS(抗リウマチ薬)の研究で生物学的製剤と免疫抑制剤併用と同等の効果が得られたとのことでDMARDSの治療の見直しも必要とのことでした。
次いで山口大学内科の久保先生が山口県内の医療ネットワークを構築する上での問題点について講演され山口県内のリウマチ専門医の少ない現状を報告されました。
千葉大学内科の池田先生が関節エコーによるリウマチ診療の最適化について講演されました。遺伝要因と環境要因で免疫異常が生じて滑膜炎が生じ徐々に関節破壊が進む関節リウマチにおいてエコー(超音波)の重要性について教えて頂きました。エコーで関節背側の滑膜肥厚が観察されますが炎症の活動性はドップラーという血流評価で診断します。滑膜表面、腱鞘滑膜、滑膜自宅の血流を分けて捉えることができますが、エコーを導入することで免疫抑制剤を必要となる症例の診断では特異度が高いそうです。痛くないが腫れている患者さんで血流亢進する患者さんには導入の目安になるということでした。炎症性関節炎として関節リウマチ、乾癬性関節炎、痛風性関節炎、偽痛風などエコーで鑑別が有用である例を見せて頂きました。関節エコーの適応は関節腫脹はないが圧痛疼痛のある方には特に有用であり、血流亢進のない方の治療薬の選択に有用とのことでした。
次いで国立生育医療センターの村島温子先生がリウマチ性疾患と妊娠について講演されました。
リウマチ患者さんでは寛解状態であることが必要条件で、DMARDS(抗リウマチ薬)を積極的に使用すること、流産奇形の自然発生率は15,3パーセントであること、妊娠4週から12週は催奇形性に注意すること、授乳中の薬剤使用は日本産婦人科学会のガイドラインに記されていることを教えて頂きました。ロキソニンは母乳への移行はないと言われて非常に新鮮でした。妊娠中に中止すべきはリウマトレックス(今までのガイドライン添付文書では男女とも3ヶ月の休薬)ですが3ヶ月のしばりは次回のガイドラインでは外れるそうです。生物学的製剤では妊娠中使用する場合はエタネルセプトは専門医と相談して注意して継続使用可能だそうですがその場合には生後半年のBCG接種は避けることが必須とのことでした。免疫抑制剤で妊娠中使用可能(むしろ産婦人科診療ガイドラインでは推奨)な薬剤がアザチオプリン、シクロスポリン、タクロクリムスということでした。ケトプロフェン入り湿布は妊娠後期は禁忌とのことです。ステロイド剤の使用は口唇口蓋裂の発生率を上げることがわかっています。
3剤のDMARDS(抗リウマチ薬)の研究で生物学的製剤と免疫抑制剤併用と同等の効果が得られたとのことでDMARDSの治療の見直しも必要とのことでした。
次いで山口大学内科の久保先生が山口県内の医療ネットワークを構築する上での問題点について講演され山口県内のリウマチ専門医の少ない現状を報告されました。
千葉大学内科の池田先生が関節エコーによるリウマチ診療の最適化について講演されました。遺伝要因と環境要因で免疫異常が生じて滑膜炎が生じ徐々に関節破壊が進む関節リウマチにおいてエコー(超音波)の重要性について教えて頂きました。エコーで関節背側の滑膜肥厚が観察されますが炎症の活動性はドップラーという血流評価で診断します。滑膜表面、腱鞘滑膜、滑膜自宅の血流を分けて捉えることができますが、エコーを導入することで免疫抑制剤を必要となる症例の診断では特異度が高いそうです。痛くないが腫れている患者さんで血流亢進する患者さんには導入の目安になるということでした。炎症性関節炎として関節リウマチ、乾癬性関節炎、痛風性関節炎、偽痛風などエコーで鑑別が有用である例を見せて頂きました。関節エコーの適応は関節腫脹はないが圧痛疼痛のある方には特に有用であり、血流亢進のない方の治療薬の選択に有用とのことでした。
次いで国立生育医療センターの村島温子先生がリウマチ性疾患と妊娠について講演されました。
リウマチ患者さんでは寛解状態であることが必要条件で、DMARDS(抗リウマチ薬)を積極的に使用すること、流産奇形の自然発生率は15,3パーセントであること、妊娠4週から12週は催奇形性に注意すること、授乳中の薬剤使用は日本産婦人科学会のガイドラインに記されていることを教えて頂きました。ロキソニンは母乳への移行はないと言われて非常に新鮮でした。妊娠中に中止すべきはリウマトレックス(今までのガイドライン添付文書では男女とも3ヶ月の休薬)ですが3ヶ月のしばりは次回のガイドラインでは外れるそうです。生物学的製剤では妊娠中使用する場合はエタネルセプトは専門医と相談して注意して継続使用可能だそうですがその場合には生後半年のBCG接種は避けることが必須とのことでした。免疫抑制剤で妊娠中使用可能(むしろ産婦人科診療ガイドラインでは推奨)な薬剤がアザチオプリン、シクロスポリン、タクロクリムスということでした。ケトプロフェン入り湿布は妊娠後期は禁忌とのことです。ステロイド剤の使用は口唇口蓋裂の発生率を上げることがわかっています。