2/17 山口県臨床整形外科の特別講演で山口大学整形外科田口敏彦教授の「脊椎外科ーこの四半世紀の進歩と今後の展望」を拝聴しました。田口教授は今年3月で退官されるので後輩として、脊椎外科を教えていただいた不肖の弟子として身を引き締めて聴きました。山口大学整形外科の4代目の教授としての歴史をお話しされました。頚椎前方固定術の博士号研究、頚椎前方固定術の20年以上の長期成績などを紹介されました。二代目服部教授から続いている山口大学整形外科の脊椎外科の歴史を述べられ、頸髄症の光弾性実験から服部分類ができましたが、その理論で説明できない手のしびれのメカニズムを髄節症状ではなく、索路症状であるということを動物実験、バイオメカニクス(有限要素法)の実験で脊髄灰白質が硬くて脆いということを証明されました。仮説を立ててそれを系統的に証明していかれたことは改めて感銘を受けました。バイオメカニクス、電気生理学的検査の脊髄誘発電位の分野では特に臨床にも非常に有用な論文を紹介され私も短期間ではありましたが田口教授のもとで脊椎外科に携われたことは貴重な経験でした。