10/5 山口中央疼痛セミナーがあり参加しました。最初は山口県立総合医療センター循環器内科診療部長の池田先生の「その患者さんにNSAIDs使って大丈夫ですか?」の講演でした。日本医事新報に他科への手紙というコラムを書かれて反響があったそうです。消炎鎮痛剤(NSAIDs)は高齢者で長期投与は心不全の危険因子であること、NSAIDs投与で弁不全などの心疾患が増悪して心不全に至る可能性があるそうです。心不全は現在120万人で近年増加しており、75才以上で急増するそうです。治療として急性心不全を繰り返さないことが肝要だそうです。県立病院の心不全患者さんの転機は74パーセントは軽快しますが再入院率は約5割で再入院の原因の多変量解析でNSAIDsを使用していると再入院しにくいとの以外な結果が出て解析結果ではNSAIDs内服例では軽症例であったためということで、NSAIDs使用しなければ心不全を防げたかもしれないともお話されました。心不全は55才以上で健常人でも3人に1人が余生で心不全を合併するとのことでチーム医療の重要性をお話しされました。
ついで大阪大学疼痛医学講座准教授の三木先生の運動器慢性疼痛のスキル~NSAIDs、弱オピオイド投与前にすべきこと、してはいけないこと~の講演を拝聴しました。慢性疼痛の定義では治療を要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛みあるいは進行性の非がん性疾患に関連する痛みとされます。人工膝関節形成術の2割が疼痛残存し満足していないという報告があること、NSAIDs効果不十分で腎機能リスクがあると弱オピオイドの選択肢を考慮すること、神経障害性疼痛は12パーセントぐらいの頻度であり、単にじんじん、ビリビリというだけでリリカを安易に投与しないことなど教えていただきました。
心理的ストレスが加わると腰椎にかかる負荷が70kg増加するという臨床実験を紹介されました。鎮痛剤の乱用の頻度はNSAIDsと弱オピオイドは2パーセント台で同等であったそうです。高齢者はオピオイドの依存が少なく、少量でもオピオイドは効くので原因不明の疼痛には使用しない方がよいとのことでした。コミュニケーションスキル研修として2023年医学教育に導入されるそうですが傾聴するだけでなく、相手にわかるように共感すること、答えを言わずに患者さんの回答を導き出すソクラテス問答なども教えていただきました。懇親会でも座長の田中先生と池田先生、三木先生と写真撮影させていただき三木先生には貴重なお話を聞かせて頂きました。
ついで大阪大学疼痛医学講座准教授の三木先生の運動器慢性疼痛のスキル~NSAIDs、弱オピオイド投与前にすべきこと、してはいけないこと~の講演を拝聴しました。慢性疼痛の定義では治療を要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛みあるいは進行性の非がん性疾患に関連する痛みとされます。人工膝関節形成術の2割が疼痛残存し満足していないという報告があること、NSAIDs効果不十分で腎機能リスクがあると弱オピオイドの選択肢を考慮すること、神経障害性疼痛は12パーセントぐらいの頻度であり、単にじんじん、ビリビリというだけでリリカを安易に投与しないことなど教えていただきました。
心理的ストレスが加わると腰椎にかかる負荷が70kg増加するという臨床実験を紹介されました。鎮痛剤の乱用の頻度はNSAIDsと弱オピオイドは2パーセント台で同等であったそうです。高齢者はオピオイドの依存が少なく、少量でもオピオイドは効くので原因不明の疼痛には使用しない方がよいとのことでした。コミュニケーションスキル研修として2023年医学教育に導入されるそうですが傾聴するだけでなく、相手にわかるように共感すること、答えを言わずに患者さんの回答を導き出すソクラテス問答なども教えていただきました。懇親会でも座長の田中先生と池田先生、三木先生と写真撮影させていただき三木先生には貴重なお話を聞かせて頂きました。