平成29年度公認スポーツドクター養成講習会応用科目2日目です。
筑波大学の渡部先生のドーピングコントロールの実際の講義が最初でした。レベル1として世界共通のアンチドーピング規定があり、レベル2として禁止表、治療使用特例、ドーピング検査及びドーピング捜査、プライバシー及び個人情報の保護、分析機関という5つの世界基準があり、レベル3のガイドライン・モデルルールという世界アンチドーピングプログラムが存在し、特に禁止表は毎年改訂されるので常に最新の情報を見ておく必要があります。ドーピングコントロールは世界ドーピング防止機構(WADA)に則って実施され、国内競技大会では日本ドーピング防止機関(JADA)が検査の実施(検体採取、分析)を行います。検体が陽性の際に治療使用特例(TUE:therapeutic use exemptions)の確認を行います。ドーピング検査の手順は定められた通りに行い、シャペロンとドーピングコントロールオフィサー(DCO)が必要で、DCOは同性で尿のすりかえなどの不正を防止する為に排尿状態を直後確認します。尿量は90ml以上、比重が1、005以上になるまで採取するそうです。(飲水によって尿が薄まることを防止する為)2014年のドーピング検査での陽性率は世界で1、11パーセント(3153例)で、日本では0、3パーセント(19例)でした。検査陽性で意図的でない場合は2年間の資格停止、意図的な場合4年間の資格停止になり、3回違反すると永久資格停止になるそうです。検者が居場所情報を提出しなかったり、スケジュールの中に60分の時間枠を設定せずに実施できない場合には居場所情報関連義務違反になるそうです。TUE申請にスポーツドクターが申請する際の注意点についても教えていただきました。ドーピング検査全般について詳しく勉強できました。
JADAのHPも教えていただきました。