骨粗鬆症プレミアムセミナー2022

7/30骨粗鬆症プレミアムセミナー2022がウェブであり参加しました。

実臨床における骨粗鬆症治療~イベニティ皮下注と運動療法について~田中整形外科 院長田中 真弘 先生の講演がありました。

29例のロモソズマブ投与で一年後に腰椎骨密度が15%上昇したこと、骨粗鬆症の患者さんに対する運動療法、地域で取り組まれている骨粗鬆症ネットワークについて解説されました。次いでクリニック医の考える骨粗鬆症治療継続のマネジメントの演題で東小金井さくらクリニック 整形外科 副院長豊泉 泰洋 先生の講演がありました。ロモソズマブの心血管副作用について問診をしっかりして注射後の様子を確認して、今わかっている情報を提示すること、注射の痛みを心配する人には言葉がけと常温で気をそらす、治療中断の予防としてスタッフに協力してもらうことをわかりやすく説明されました。

最後に特別講演で骨粗鬆症性椎体骨折の予防と治療の現在地という演題で国際医療福祉大学三田病院整形外科 病院講師磯貝 宜広 先生の講演がありました。骨粗鬆症性脊椎骨折の治療は保存的治療が原則ですが予防的治療として骨粗鬆症薬物治療が必要で骨折リスクの高い患者さんには積極的に骨形成促進剤を使用するとのことでした。又骨代謝マーカーの骨形成マーカーであるP1NPと骨吸収マーカーであるTRCP-5bの値に応じて使用される薬剤の選択法を教えて頂きました。手術的治療では麻痺のない患者さんでは椎体形成術の適応が高く、麻痺のある患者さんには後方固定術の進化系についても紹介され、最新の脊椎骨折の治療について勉強しました。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。