臨床整形外科研修会 その1

7/9山口グランドホテルで臨床整形外科研修会がありハイブリッド開催でしたが会場で聴講しました。

最初の講演は山口大学整形外科の関寿大先生の膝関節におけるスポーツ障害・外傷の治療についてでした。膝前十字靱帯損傷、半月板損傷、軟骨損傷のお話でした。前十字靭帯損傷は10000人に8人の発生率で女性に多く股関節内転内旋位、足関節外旋に固定され膝外反下腿外旋され生じ、自然経過では早期に変形性膝関節症が発生します。手術は自家腱による再建術が行われ、正確な骨孔作成が必要で術後のリハビリは2週で全荷重開始して8ヶ月でスポーツ復帰を目指すとのことでした。半月板損傷は外側は若年者に多く内側は加齢と共に増加し、外側半月板損傷は円盤状半月板損傷が多く手術を要します。以前は半月板切除が圧倒的に多かったのですが最近は縫合術が多くなっています。(それでも29%)先生の豊富な症例のビデオを見せて頂きながら解説して頂きました。外傷性関節軟骨損傷の治療は自家培養軟骨移植を行われておられ治療の選択肢として有用とのことでした。

今後の診療に活かしていきたいと思います。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。