6/18山口県整形外科医会があり、名古屋市立大学整形外科の村上教授の脊椎転移に対する腫瘍脊椎全摘術の適応と進歩の講演を拝聴しました。金沢大学医学部整形外科のご出身で脊椎腫瘍に対する脊椎全摘術の第一人者です。最初に癌治療の進歩により予後の延長により脊椎転移が75%と増加しているそうです。脊椎全摘術は腫瘍を後方から一塊として摘出する手技です。転移性腎癌は放射線治療が効果なく、5年生存率は13%で脊椎全摘術では五年生存率は58%であったそうです。甲状腺癌の脊椎転移も五年生存率は13-59%ですが脊椎全摘術とヨード内照射治療の併用で肺転移にも有効であるとのことでした。前立腺癌の脊椎転移は化学療法、放射線療法、薬物療法で予後良好で脊椎全摘術の適応は少ないそうです。乳癌の脊椎転移は化学療法、放射線療法、薬物治療が効果がありますが単発転移で予後が見込めれば脊椎全摘術の適応があるそうです。又次世代腫瘍脊椎全摘術として摘出した腫瘍を液体窒素で凍結した後に移植骨に使用するそうで腫瘍凍結免疫を利用したアブスコパル効果(放射線治療、または別の種類の局所療法が、免疫システムを活性化されて標的の腫瘍を縮小させるだけでなく、離れている未治療の腫瘍も縮小させること)についても紹介されました。ドクターXのシーズン3の第9話に次世代脊椎腫瘍全摘術で手術した話があるとのことで家で確認したらなんと珠緒さんがが患者での話でしたので興味のある方は是非ご覧ください。