CGTリハビリテーションセミナー

3/20は博多でCGTリハビリテーションセミナーを受講しました。講師は目白大学保健医療学部理学療法学科の新井准教授でした。最初に地域包括ケアシステムの概要について設営されました。2035-2045団塊の世代の超高齢化の時代で、ケアを必要とする高齢者の増加と子供と生産者人口は減少する時代を迎えます。地域リハビリテーション活動支援事業は総合事業の実施パターンが各地域で異なるので市のHPを見ることとのことでした。介護予防とは要介護の発生、悪化の予防、自立支援のためであり、セルフケア、進んでリハビリすることが国民の義務と厚労省は言っています。介護予防は手段であって目的ではなく、いつまでにどのような生活機能ができるという目標があってそれに到達するための手段として介護予防サービスが選択されるべきであるとのことでした。機能改善例は要介護軽度の方が少なく、 軽度者の介護サービスが改善につながっていないため、予防重視型システムへの転換があり、基本チェックリストの導入で対象を明確化しケアマネジメントの強化をして効果検証することが行われています。要支援 要介護に陥る恐れのある方を対象にした介護予防事業の実施するには運動器リハビリの介入が必要です。要介護の原因として特に女性は関節疾患、認知症が多く、男性は血管性(脳卒中)が多いとのことでした、フレイルFrailtyは日本語で虚弱ですが筋力低下(サルコペニア)により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題(ロコモ)のみならず精神心理的問題(認知機能低下やうつ)、社会的問題(独居、生活困窮)を含む概念であり、フレイルサイクル とは食欲低下、低栄養、サルコペニア(筋肉量減少と筋力低下)、基礎代謝減少、消費エネルギー減少、口腔(オーラルフレイル)などが連鎖することです。健康と疾病予防は自助、互助(家族親族地域の人々のインフォーマルな助けあい)、共助(地域住民)、公助(学校、地域、保健医療関係者)からなり、健康な退職者の活動参加を促して、  病院完結型から地域完結型の医療へ転換を迫られていあす。これからの介護予防は、これまで機能回復を中心とした訓練の継続が有効と理解し介護予防提供者も活動や参加に焦点を当ててこなかった、高齢者本人へのアプローチのみでなく、高齢者の取り巻く環境へのアプローチ(ADL向上からIADL向上、役割の創出、社会参加の実現)が必要であり、高齢者本人の生命レベルを維持するには生活レベルの活動を行い社会参加することが本人の心身機能回復につながります。通所介護をリハビリ、栄養、口腔ケア等の専門職参加する教室、民間事業者のデイサービス、コミュニティサロンへと移譲する地域リハビリテーション活動支援事業には従来の通所型サービスをA、B、Cと分類しましたが各自治体で異なるそうです。またCGT:包括的高齢者運動トレーニングとは集団で行う個別トレーニングであり、理学療法士、運動指導員による週二回三カ月の個別に目標を設定したトレーニングでコンディショニング一カ月低負荷高反復、筋力増強高負荷低反復、機能的トレーニング期)行われます。最後にマシンを使った具体的なトレーニング法もしっかり教えて頂きました、

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。