10/12 クリニック終了後に腰痛症フォーラム in 山口に参加して岡山大学整形外科の田中雅人准教授の「日常よく見る腰痛診療の落とし穴」という講演を拝聴しました。腰痛のガイドラインに基づく腰痛診療、治療の標準化についてお話しされ、腰痛には常に感覚と情動という二つの側面があること、慢性疼痛治療の不満足の原因に医療者側の納得のいく説明がされていないことや話しを聞いてくれないことが上位にあり、妻の夫に対する不満足の原因と似ていることを教えて頂き新鮮な気づきを得ました。腰椎由来の腰痛のポイントは腰椎の動きに関連する痛みで、内臓が原因の腰痛のポイントは安静時疼痛で、心因性腰痛のポイントは慢性疼痛でVASで10/10ということ、不眠、救急外来や大学病院に多いことが特徴です。注意深い問診のコツも教えて頂きました。身体表現性疼痛やうつの診断の特徴をわかりやすく説明されました。急性腰痛の薬物治療は消炎鎮痛剤かアセトアミノフェンを第一選択で使用し必要に応じてプレガバリンやオピオイドを使用することを推奨されました。最後に先生の真骨頂の腰痛の手術療法についてお話しされ脊椎後弯の患者さんのキッチンエルボーサインや多数の手術症例を紹介して頂きました。