こんにちは看護師、診療放射線技師です。1月8日からWeb開催されています第36回日本診療放射線技師学術大会のベーシックセミナーと教育講演を聴講しました。ベーシックセミナーは、一般X線撮影から血管撮影、CT、MR、RI、放射線治療など多岐にわたるセミナーが開催されていますが、私は現在の診療業務に直接関係する、一般X線撮影の肩関節撮影、股関節撮影、膝関節撮影、足関節撮影を聴講しました。高齢化社会での撮影法は、外傷を中心とした撮影法から加齢変性による慢性疾患を対象とする撮影法が重要視されつつあります。その中で、厚生労働省が推薦する介護予防などを通じたロコモティブシンドローム対策として、日本整形外科学会は下肢の立位撮影を推奨している現状があります。今回聴講したセミナーでは、慢性疾患を対象とする立位撮影法として、撮影現場で患者さんの安全と再現性を考慮した撮影法について紹介されていました。撮影教科書に慢性疾患を対象とする撮影法の記載がない中、とても参考になりました。また、教育講演は、「人工知能と診療放射線技師の近未来」を聴講しました。人工知能(AI)は、近年、世界中のあらゆる分野に急速に浸透し、医療でもさまざまな領域で実用化されています。我々の業務に直結した医療画像に関する人工知能では主にディープラーニングが用いられていますが、これまでに聴講した人工知能の講演では、ディープラーニングが何かを、なかなか理解する事が出来ませんでした。しかし、今回、聴講した高橋先生(福島県立医科大学教授)の講演では、ディープラーニングの理論には直接触れずに、イチゴとトマトを例にとり、AIを用いて画像からどのようにそれぞれを認識できるようになるのかを、ディープラーニングを理解する上で重要となるマシンラーニング、脳神経回路のモデル化、畳み込みニューラルネットワークなどを含めて、直観的に理解しやすいように解説されており、とても勉強になりました。